女性の尊厳を傷つける犯罪を許さない

痴漢にあった時
「そんな格好しているあなたも悪い」
と言われたら
「もしも私がきわどい水着姿で公道を歩いていたと仮定して、私が職務質問を受けたり、猥褻罪で逮捕されるのは私の自業自得ですが、だから私に痴漢していいというのはおかしな考えです。あなたが言ったのはそういうことです」
ここまで言い返せば伝わるだろうか。
「油断していたあなたも悪い」
と言われたら
「相手が油断していたら、何をしてもいいんですね?」
と答えて、聴取の為の筆記具でも奪って喉元につきつけてやれば伝わるだろうか。
「相手にも立場や生活があるのだから」
と言われたら
「それを壊したのは私ではありません。加害者本人です。私の生活環境や尊厳を壊したのももちろん加害者です。加害者をかばうのは結構ですが、ではあなたは私の壊されたものを加害者の変わりに私に返すことは出来ますか?」
これで伝わるだろうか。

どうしても、恐怖の中にあるとき、深く傷ついているとき、人はコミュニケーション能力も論理的思考力も格段に働かなくなる
でも、だからせめて、自分は悪くない、悪いのは加害者「だけ」であることを「理解」しておくことを武器としたくて、私は何度もシミュレーションする

私があったのは接触型のセクハラだったのだけど
セクハラは要するに顔見知りからの痴漢行為です、犯罪です、となんとかこれだけは抗議出来た
本当はもっともっとたくさんの気持ち、傷ついた感情が心のなかで暴れていたのだけど、これしか言えなかった
でも、これだけは言えた

ちがう、こんなことが言いたいのではなくて


被害にあった時、周囲の心ない声から「自分も悪かった」と思い込まされてしまうことが多いけど、あなたは悪くないことを知っていて欲しい、思い出して欲しい、ほんのひとかけらも悪くないのだと、説得したい、弁護したいのです。




女性が拒否をしなかったら合意?ふざけるなよ
女性が心身の安全と安心を保証された状態で、本当にその時の気持ちで安心して拒否を選べる状況下で確信を持ってした合意以外は全て拒否だ
拒否することで危害を加えられる可能性があったり不利益を被る可能性のある中での合意は合意ではないし、その状況下での沈黙も当然合意ではない

ノーと言う勇気を持っていても、そうすることで「可愛くない」と女性性を否定されることを続けていれば、女性がノーと言えなくなって当たり前だ
それを女性の落ち度と言い募り、犯罪を正当化するなどと、許されることではないし、もっと冷めた機械的な見方だけしてすらも論理的に破綻している


どうして、正当な罰を受けていない犯罪者を許さなければならないのか。正当な罰のあとでも、被害者には許さない権利があるというのに、なぜそれを侵害するのか。
償われても消えない傷だというのに、どうして償いを受ける権利を手放さなければならないのか。
それで得するのは誰だ?犯罪者ではないか。


どうか、社会が変わりますように
無理が通れば道理が引っ込む、というのなら、道理を無理に押し通して生きねば理不尽ばかりの世になってしまう
そうならないために、女性に、社会と戦えと、男性と争えということなのか
そんなことしたい女性たぶんいない。本当は、いつも優しく笑っていたいのに。

女性が安心して、ゆったり笑って暮らせる社会になって、何か不都合はありますか?
ないなら、どうして不当に傷つけるのですか?


まとまらないけど、たくさんの気持ち、かけらだけでも誰かに伝わりますように